うふあがり島の「空飛ぶアワビ」
島では開拓当初から、周囲の豊かな漁場でのマグロやサワラ漁で稼いでいました。しかし、断崖絶壁に囲まれた島と太平洋の荒波は、容易に船をだすことを許さず、出漁は年の半分ほど に限られて、水産振興が阻まれていました。そこで村は、使われなくなった小中学校の25m海水プールを再生利用し、海岸付近の地下に浸透した海水を汲み上げてプールヘ注ぎ込み、陸上養殖を開始することにしました。
アワビは本来、北大東島近海には生息していませんでしたが、なぜアワビ養殖かというと、高付加価値の海産物であれば1日1便の空輸で市場に出荷ができること、取水した海水温がアワビの生育に適していたこと等から、アワビに白羽の矢が立てられました。これが北大東島に「空飛ぶアワビ」が誕生した物語です。*古の琉球では'’遥か東の島’'をうふあがり島と呼んでいました。